チューダー ブラックベイ54 ラグーン徹底レビュー【2026】

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チューダー ブラックベイ54 ラグーンブルー(Ref.M79000-0001)のサンドテクスチャー文字盤とミラーポリッシュベゼルを正面から捉えた製品写真
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正規店に何度足を運んでも実物すら見せてもらえない。チューダー ブラックベイ54 ラグーン(ラグーンブルー)は、そんな声がQ&Aサイトで目立つモデルです。サンドテクスチャーの文字盤とミラーポリッシュベゼルという新しい表情を持ちながら、中身はCOSC認定のCal.MT5400という手堅い機構を備えています。

編集部では公式スペックと専門メディアの実機評、国内外の価格推移を突き合わせ、「買う価値があるのか」「あるとすればどう買うべきか」を4つの柱と独自のChronos Journey Scoreで整理しました。通常版・新色TUDOR Blueとの違い、後悔しやすいポイント、正規・中古・並行輸入・レンタル・買取という5つの買い方まで、判断材料を一つずつ確認していきましょう。

この記事を読むと分かること
  • ラグーンブルー(Ref.M79000-0001)の基本スペックと、通常版・TUDOR Blueとの違い
  • Cal.MT5400の機構的な特徴と、1954年のオリジナルから受け継いだ設計思想
  • Chronos Journey Scoreによる編集部の多角的な評価と後悔しやすいポイント
  • 正規店で買えないときの中古・並行輸入・レンタルという現実的な選択肢

ラグーンブルーが向く人・向かない人
  • ミッドサイズ回帰・ユニセックスのデザインを求めている人
  • COSC認定の上にTUDOR独自基準を重ねる機構のこだわりに価値を感じる人
  • 正規店の品薄を理解した上で、中古・並行輸入ルートも検討できる人
  • ツールウォッチとして傷つきにくさを最優先したい人
  • 短期間での価格改定リスクを避け、価格の安定性を重視したい人
  • 今すぐ正規店で定価購入したい人
判断軸評価
価格3段階の定価改定を経て¥679,800(2026年9月時点)となり、やや割高感がある
装着感37mm・厚さ11.2mm・T-fitクラスプで長時間でも快適
維持費5年保証は安心材料だが、オーバーホールの実例はまだ少なく未知数
資産価値中古プレミアは形成しているものの、定価上昇で差は縮小傾向
デザインサンドテクスチャー文字盤とミラーポリッシュベゼルで独自性が高い
ブランド性「最もオリジナルに忠実」という文脈的価値が強い

目次

チューダー ブラックベイ54 ラグーンの実力を4つの柱で徹底レビュー

チューダー ブラックベイ54 ラグーンブルーを機構・デザイン・歴史の観点から俯瞰する分析イメージ
4つの柱でラグーンブルーの魅力を分解して読み解く

このセクションでは、機構の解体・匠の美学・メゾンの遺産・生涯の伴侶という4つの柱に沿って、ラグーンブルーの実力を掘り下げます。

基本スペックと市場での位置づけ

チューダー ブラックベイ54 ラグーンブルー(Ref.M79000-0001)のケースとブレスレット全体を写した基本スペック確認用の写真
37mmケース・COSC認定Cal.MT5400・防水200mを備えるラグーンブルー

チューダー ブラックベイ54 ラグーン、正式名称「ラグーンブルー」は、Ref.M79000-0001として2025年6月に発表されたモデルです。TUDOR公式のBlack Bay 54 Lagoon Blue製品ページでは、2026年9月時点でも価格¥679,800での現行販売と「Buy this watch」の購入導線が確認でき、生産終了の表示はありません。

ケースは37mmのステンレススティール、搭載ムーブメントは自動巻きのManufacture Calibre MT5400で、COSC(スイス公式クロノメーター検定協会)の認定を取得しています。防水性能は200mを確保しており、ブレスレットは5連のジュビリー風構成です。

同じBlack Bay 54ファミリーには、2023年発表の黒ダイヤルモデルと、2026年に登場したTUDOR Blueという青系のもう1色が存在します。次の項目では、この3型番の違いを整理して混同を防ぎます。

なお、検索キーワードとして使われる「ラグーン」は、正式なモデル名「ラグーンブルー」の通称・略称にあたります。公式サイトの分類上は「Daring Watches」というカテゴリーに属しており、価格表示や購入導線がある「現行販売中」の扱いであることも、型番と合わせて押さえておきたいポイントです。

MOMOMO

発売から1年以上が経っても定価どおり現行販売が続いているという事実は、一過性の話題作りではなく本気のラインナップとして位置づけられている証拠だと捉えています。

青いブラックベイ54は2種類ある|通常版・TUDOR Blueとの違い

通常版ブラックベイ54とラグーンブルーのベゼル・ブレスレットの違いを並べて比較した写真
黒モデルとラグーンブルーはベゼル素材とブレスレット構成が異なる

「青いブラックベイ54」と検索すると、実は仕様の異なる2つのモデルに行き着きます。まず基準となるのが2023年3月発表の黒ダイヤルモデル(Ref.M79000N)で、黒ドーム型サンレイ文字盤に金色のギルトアクセント、黒アノダイズドアルミの無分目盛ベゼルを組み合わせ、3連ブレスまたは黒ラバーを選べる構成です。国内価格は¥654,500でした。

本記事の対象であるラグーンブルー(Ref.M79000-0001)は2025年6月発表で、サンドテクスチャーのダークブルー文字盤とミラーポリッシュスチールベゼルが特徴です。ブレスレットは5連のジュビリー風のみとなっており、他の2型番とは組み合わせが異なります。

さらに2026年のWatches & Wondersでは、サンレイブラッシュ仕上げの「TUDOR Blue」文字盤にギルトアクセントなし、ベゼルは青アノダイズドアルミというRef.M79000Bが加わりました。ブレスレットは黒モデルと同じ3連構成で、価格はスイスフランでCHF3,850(ブレス)とCHF3,650(ラバー)とされており、国内公式価格は本稿執筆時点で未確認です。

3型番を並べると、ベゼル素材と価格帯だけでなくブレスレットの構成そのものが異なることが分かります。黒モデルとTUDOR Blueは3連ブレスまたはラバーという同じ選択肢を持つのに対し、ラグーンブルーだけが5連のジュビリー風ブレスレットのみという独自構成になっている点は、見た目の印象を大きく左右する要素です。

EMIRI

名前も色も似ているので、購入相談の場では型番M79000-0001とM79000Bを必ずセットで伝えたほうが良さそうですね。

機構の魅力|Cal.MT5400はCOSC認定の上に何を重ねたのか

チューダー自社製Manufacture Calibre MT5400のトラバーシングブリッジとテンプを写したムーブメントの拡大写真
COSC認定の上に自社基準を重ねるCal.MT5400の内部構造

ラグーンブルーに搭載されるManufacture Calibre MT5400は、COSC認定を取得したムーブメントです。ただし、TUDORはそこで満足せず、フルアッセンブル状態でのテストにおいて6秒(-2/+4秒/日)という自社基準を課しています。

TUDOR公式のマニュファクチュールムーブメント解説ページによれば、COSC規格自体の許容範囲は-4/+6秒/日です。つまりTUDORは、COSC認定という土台の上に、それより厳しい独自基準をあえて重ねていることになります。

なお、ラグーンブルーはMaster Chronometer(METAS)認定モデルではありません。Black Bay 58など一部のTUDORモデルはMETAS認定を取得していますが、Black Bay 54はCOSCまでという位置づけであり、この違いを混同しないことが重要です。

Cal.MT5400は4Hz(毎時28,800振動)で駆動し、非磁性のシリコン製ヒゲゼンマイを組み合わせた可変慣性テンプを、頑丈なトラバーシングブリッジで両持ち支持する構造を採用しています。パワーリザーブは約70時間で、金曜の夜に外して月曜の朝までそのまま置いておいても止まらない計算です。

MOMOMO

「COSC認定」とだけ書かれた記事は多いのですが、認定後にさらに自社基準を上乗せしているかどうかまで見ると、そのブランドの機構に対する姿勢が見えてきます。

デザインの完成度|サンドテクスチャー文字盤とミラーポリッシュベゼル

ラグーンブルーのサンドテクスチャー文字盤とミラーポリッシュベゼルの質感を拡大した写真
シリーズ初採用のサンドテクスチャー文字盤とミラーポリッシュベゼル

ラグーンブルー最大の意匠的な特徴は、Black Bayシリーズで初めて採用されたサンドテクスチャーの文字盤です。SJXによるLagoon Blue発表記事では、この質感を砂浜を思わせる粒状の仕上げと表現しており、TUDORが従来採用してきた平滑な文字盤とは一線を画す挑戦だと評価しています。

ベゼルインサートには、通常のマットなアルミではなくミラーポリッシュスチールが採用されました。同記事は、このベゼルが見た目の豪華さを高める一方で「傷つきやすい」という弱点を伴い、ツールウォッチとしての実用性は後退すると指摘しています。

美観を取るか、道具としての耐久性を取るか。この選択は3型番のベゼル素材を見比べるとより鮮明になります。黒モデルは道具性重視のアルミ、TUDOR Blueも同じくアルミで中間、そしてラグーンブルーだけが美観寄りのミラーポリッシュを選んでいるのです。

TUDOR公式サイトのラグーンブルー紹介文は「まるで楽園から届いたような」という表現で、青い波と白い砂浜、ヤシの木の間に吊るしたハンモックといったイメージを打ち出しています。サンドテクスチャーの文字盤、ミラーポリッシュベゼル、そして快適な5連ブレスレットという3要素の組み合わせを、着用者を南国へ誘う装置として位置づけているわけです。従来の黒モデルがサンレイ仕上げ、TUDOR Blueがサンレイブラッシュ仕上げという、いずれも直線的な光の反射を活かした表現だったのに対し、ラグーンブルーの粒状の質感は明確に異なる方向性を示しています。

EMIRI

傷がつきやすいと聞くと不安になりますが、逆にいえば使い込むほど表情が変わっていく時計とも言えそうですね。

メゾンの遺産|1954年 Ref.7922 から受け継いだもの、あえて引いたもの

1954年の初代ダイバーズウォッチのイメージと現行ラグーンブルーの意匠を対比した写真
シンプルなシルエットを受け継ぎながら内部機構だけを現代化

Black Bay 54という名前は、1954年にTUDOR初のダイバーズウォッチとして誕生したOyster Prince Submariner Ref.7922に由来します。公式の沿革情報によれば、このRef.7922は仏海軍・米海軍に採用され、当時の潜水従事者にも広く使われていた実績を持つモデルです。

Ref.7922のケース径は37mmで、クラウンガードのない小径6mmの巻き上げクラウンを備え、防水性能は100mでした。ムーブメントはサードパーティ製で、具体的なキャリバー名までは一次情報・専門メディアの直接引用では確認できていません。

現行のBlack Bay 54は、防水性能を100mから200mへと引き上げ、ムーブメントもTUDOR自社製のManufacture Calibre MT5400に置き換えています。一方でベゼルは分目盛のないシンプルな意匠を継承し、クラウンも小径のまま踏襲するなど、先代Black Bayが足していった要素をあえて引き算する設計判断がなされました。この結果、Black Bay 54はシリーズの中で「最もオリジナルに忠実」なモデルと位置づけられています。

細部を見ると、12時位置の三角マーカーはシルバーで再現され、秒針も丸型の「ロリポップ」意匠に変更されています。大型のクラウンガードや細かい分目盛を新たに足すのではなく、Ref.7922が持っていた素朴なシルエットを尊重しながら、内部機構だけを現代基準に置き換えるという判断が随所に表れているのが分かります。

MOMOMO

復刻というと装飾を足しがちですが、この時計は逆に引き算を重ねることで1954年当時のシンプルさを守っています。この姿勢こそが「メゾンの遺産」を語るうえで欠かせない視点だと考えています。

装着感と日常使い|37mm・厚さ11.2mmというプロポーション

ラグーンブルーを日常の場面で着用した男性の手首を後ろから撮影した写真
37mm・厚さ11.2mmの小ぶりなプロポーションで長時間でも快適

ラグーンブルーのケースは37mm、ラグ幅20mm、厚さ11.2mmという小ぶりで薄いプロポーションを持ちます。近年の大径ダイバーズウォッチとは対照的な数値で、手首の細い人でも重さや存在感を持て余しにくいサイズ感です。

ブレスレットにはTUDOR独自の「T-fit」クラスプが採用されており、工具を使わずに約8mmの範囲でオンザフライの微調整ができます。夏場や運動後など、手首がむくむタイミングでも装着感を保ちやすい実用機能です。

こうした小ぶりなプロポーションは、性別を問わないユニセックス訴求とも相性が良く、レディース向け小さめダイバーズウォッチを探している層からの関心も集めています。37mmという数字だけを見て小さすぎると感じる場合も、実際にラグ幅20mmのバランスを確認してから判断することをおすすめします。

なお、海外メディアのレビューでは「46mm」というラグtoラグ(ラグ先端間の全長)の数値が紹介されることがありますが、これはラグ幅20mmとは別の寸法です。ケース径37mm・ラグ幅20mm・ラグtoラグ46mmという3つの数値を混同すると、実際の見え方を見誤るため、比較検討の際は数値の意味を区別して確認してください。

EMIRI

37mmと聞くと最初は小さいのではと身構えてしまいますが、ラグ幅とのバランス次第で見え方はかなり変わるものですね。

維持費と長期所有の現実|5年保証とオーバーホールの考え方

ラグーンブルーには5年間の譲渡可能保証が付帯しており、登録や定期点検の手続きは不要です。購入時点から自動的に保証期間がスタートするため、書類の保管や手続き忘れによって保証を失うリスクが少なく、購入後の手間が少ない設計になっています。

譲渡可能という点も見逃せません。将来的に中古で手放す場合でも、保証期間内であれば次の所有者に権利が引き継がれるため、売却時の価値を下支えする要素になり得ます。長期所有を前提とした安心材料として、この保証内容は素直に評価できるポイントです。

一方で、2025年発表というまだ新しいモデルであるため、オーバーホールの実例やその費用感について語れるほどの蓄積は現時点でありません。ムーブメントがTUDOR自社製のManufacture Calibre MT5400に一新されている以上、旧世代のETAベースムーブメントを搭載したモデルの整備実績をそのまま参考にすることもできません。維持費を具体的な金額で語ることは時期尚早であり、今後の実使用データの蓄積を待つべき段階です。

保証内容が手厚い分、購入直後の安心感は高い一方、長期的な維持費の見通しは「まだ分からない」というのが編集部としての率直な整理です。判断軸表で維持費を「未知数」としたのも、この理由によります。

リセール・資産価値の現在地

ラグーンブルーの国内定価は、2025年6月の発表時点で¥595,100でした。その後2026年1月の改定で¥660,000となり、2026年4月の改定でさらに¥679,800(+¥19,800、約3.00%増)まで引き上げられています。編集部では2026年9月にTUDOR公式サイトへ直接アクセスし、現行価格が引き続き¥679,800であることを確認しました。

中古・並行輸入市場では、約¥750,000〜¥1,200,000というレンジで取引された例が確認されています。ただしこの情報は取得時点が明記された一次データではなく、2025年後半〜2026年前半にかけて確認された幅として捉えるのが適切です。現在の実勢がこのレンジに収まっているとは断定できません。

定価が短期間で3段階にわたって引き上げられてきた一方、中古プレミアの上乗せ幅そのものは縮小方向にあるとの指摘もあります。定価そのものが以前のプレミア価格に近づいてきているためで、「今売るべきか」を考える際は定価改定のペースも合わせて確認する必要があります。

価格・相場情報の取扱について

検証日:2026年09月

本記事の価格・相場は執筆時点(2026年09月時点)の参考値です。為替・市況により変動するため、購入・売却の判断は最新情報をご確認のうえ行ってください。

Chronos Journey Score 総合評価

ここまでの機構・デザイン・歴史・所有性の観点を踏まえ、編集部独自の指標であるChronos Journey Scoreでラグーンブルーを採点しました。ラグーンブルーは筆者momomoの所有4本には該当しないため、本評価はすべて編集部評価であり、長期使用に基づくものではない点をあらかじめお断りしておきます。

機構面ではCOSC認定に加えて自社基準を上乗せしている点を高く評価し、デザイン面ではシリーズ初のサンドテクスチャーを採用した完成度を評価しています。日常使いは37mmとT-fitクラスプの組み合わせで高評価とした一方、維持費の現実性はオーバーホール実績がまだ薄いためやや慎重な評価としました。

リセール・資産性は中古プレミアが形成されつつも定価上昇で差が縮小傾向にあることを踏まえてやや慎重に、所有満足度はユニセックス訴求と限定的な入手性を踏まえてやや高めに置いています。各項目の一言評価は下記のスコア表のとおりです。

Chronos Journey Score:ラグーンブルー(Ref.M79000-0001)

機構の魅力★★★★☆COSC認定に加え自社基準-2/+4秒/日を上乗せ
デザインの完成度★★★★★シリーズ初のサンドテクスチャー文字盤
日常使い★★★★☆37mm・T-fitクラスプで長時間でも快適
維持費の現実性★★★☆☆5年保証はプラスもOH実例が少なく未知数
リセール・資産性★★★☆☆プレミア形成中だが定価上昇で差が縮小傾向
所有満足度★★★★☆ユニセックス訴求と限定的な入手性で満足度は高め
総合3.8 / 5.0

本スコアは実機試着・公式スペック・市場データにもとづく編集部評価です。実機の長期使用にもとづくものではありません(検証日:2026年09月)。

ラグーンブルーの賢い買い方と購入判断

正規店・中古・並行輸入など複数の購入ルートを検討する場面をイメージした写真
正規・中古・並行輸入・レンタル・買取、5つの買い方を比較する

続いてこのセクションでは、後悔しやすいポイントと代替候補を整理したうえで、正規店以外も含めた現実的な買い方の選択肢を確認していきます。

後悔ポイント:買う前に確認したい3つの弱点

ミラーポリッシュベゼルの傷つきやすさを示す細かい線傷を捉えた拡大写真
美観重視のミラーポリッシュベゼルは傷がつきやすい点に注意

ラグーンブルーには美点だけでなく、購入前に押さえておきたい弱点もあります。ここまで紹介してきた機構やデザインの魅力とは切り離して、美点で薄めずに3つの後悔ポイントを正直に整理します。

いずれも「知らずに買って後悔した」という声につながりやすい部分であり、購入後に気づくよりも先に把握しておいたほうが、納得したうえでの決断につながります。

  • ミラーポリッシュベゼルは見た目の豪華さと引き換えに傷つきやすく、ツールウォッチとしての扱いには向きません
  • 正規店への入荷自体が少なく、最初に数本入荷した後はほとんど入ってこないという声があるほど入手性が低い状態が続いています
  • 定価が2025年6月・2026年1月・2026年4月と短期間で3回改定されており、価格の安定性を重視する人には不向きです

これらの弱点は、いずれもラグーンブルーの魅力である「美観重視のデザイン」「話題性の高さ」の裏返しでもあります。傷つきやすさを気にする人は普段使いの頻度や着脱の仕方を、価格改定を気にする人は今後も定価が動く可能性をそれぞれ購入前に想定しておくとよいでしょう。

とくに入手性については、正規店だけを頼りに待ち続けると数か月〜1年単位の時間がかかる可能性がある一方、その間に定価がさらに改定されるリスクも否定できません。「待てば待つほど有利になる」とは限らない点も、後悔ポイントとして押さえておく価値があります。

3つの弱点はいずれも単独では致命的とまでは言えませんが、組み合わさることで「見た目は気に入ったのに、手元に届くまでに疲れてしまった」という後悔につながりやすい構造になっています。購入ルートと予算をあらかじめ決めておくことが、この種の後悔を避ける最も現実的な対策です。

弱点を理解したうえでなお欲しいと思えるかどうかが、後悔しない購入の分かれ目になります。次の項目では、向く人・向かない人の観点をさらに掘り下げます。

向く人・向かない人の最終整理

記事冒頭の結論BOXでは、ミッドサイズ回帰やユニセックスデザインを求める人、機構のこだわりに価値を感じる人、中古・並行ルートも検討できる人を「向く人」として挙げました。逆に傷つきにくさや価格の安定性、即時の定価購入を優先したい人には不向きという整理です。

この整理を判断軸表と重ねてみると、価格・維持費・資産価値の3軸でやや慎重な評価をしている一方、装着感とデザインの2軸では高い評価をしている構図が見えてきます。つまりラグーンブルーは「所有中の満足感」を重視する人には向く一方、「資産としての安定性」を最優先する人には他の選択肢のほうが向いている可能性があるということです。

とくに悩ましいのが、同じBlack Bay 54ファミリー内の新色TUDOR Blueとどちらを選ぶかという判断です。ミラーポリッシュベゼルの華やかさを取るか、アルミベゼルの実用性を取るかは、写真だけでは判断しづらい部分でもあります。

EMIRI

実物を見比べないと選びにくい部分ですし、こういうときは店頭で長時間悩むより、レンタルで一度腕に着けてみるのも一つの手かもしれません。

迷っている場合は、購入前に試着期間を持てるレンタルサービスを使って、実際の重さやベゼルの見え方を確認してから判断するのも現実的な選択肢です。正規店で試着枠が取りづらい状況だからこそ、こうした代替手段を組み合わせて判断材料を増やすことが後悔を減らす近道になります。

代替候補:ラグーンブルーと比べたいモデル

ラグーンブルー以外にも、比較検討に値する候補がいくつかあります。ここでは3つの方向性を簡単に整理します。

まず通常版のBlack Bay 54(Ref.M79000N)は、黒アノダイズドアルミベゼルで道具性を重視する人に向いており、ミラーポリッシュベゼルの傷を気にしたくない人にはこちらが選択肢になります。価格も¥654,500とラグーンブルーよりやや抑えられており、初めてBlack Bay 54を選ぶ人の基準となる1本です。

次に新色TUDOR Blue(Ref.M79000B)は、青アノダイズドアルミベゼルと3連ブレスの組み合わせで、ラグーンブルーより実用寄りの立ち位置です。同じ「青いブラックベイ54」でも、ギルトアクセントの有無やブレスレット構成まで異なるため、色味だけで選ばずスペックの違いも確認したうえで比較する必要があります。

さらに防水性能や堅牢性を重視するなら、同じチューダーのペラゴスとの比較も欠かせません。装着感やケース素材、価格帯の違いについては、ペラゴスとブラックベイの装着感や価格帯の違いで詳しく比較していますので、あわせて確認してみてください。

3つの候補はいずれも同じTUDORというブランド内での比較になるため、他社モデルへ目移りするよりも判断材料をそろえやすいという利点があります。ベゼル素材・ブレスレット構成・ケースサイズという3つの軸で自分の優先順位を整理すると、代替候補の中から選びやすくなるはずです。

買い方の選択肢:正規・中古・並行輸入・レンタル・買取

中古・並行輸入など複数の購入ルートから状態の良い個体を選ぶ場面を想起させる写真
正規・中古・並行輸入・レンタル・買取、5つの買い方を比較する

ラグーンブルーは正規店の入荷が少なく、一見客が定価で購入するのは容易ではありません。既存顧客向けのウェイティングリストが優先される運用が中心のため、初めて店舗を訪れてすぐに購入できるケースはまれです。ここでは5つの買い方を整理し、それぞれの現実的な向き合い方を確認します。

買い方要点
正規店入荷が極端に少なく、既存顧客向けウェイティングリスト中心。一見客には難易度が高い
中古正規店で買えない読者にとって最も現実的なルート。信頼できる販売店選びが重要
並行輸入為替や仕入れルートにより価格が変動しやすく、保証内容の確認が必須
レンタルTUDOR Blueと迷う場合の試着目的として活用しやすい
買取(売却)プレミア形成中だが定価上昇で差が縮小傾向にあるため、売却時期の見極めが必要

正規店の入手困難性そのものを深掘りする場合は、同じチューダーのチューダー ブラックベイ セラミックの入手困難な理由や、ペラゴス39の正規店・並行店価格逆転の実態で、対策まで含めて詳しく解説しています。

並行輸入については、正規の国内保証が付かないケースがある点にも注意が必要です。価格の安さだけで選ぶのではなく、販売店独自の保証内容や、TUDORの国際保証がどこまで適用されるかを事前に確認しておくと、購入後のトラブルを避けやすくなります。

現実的には、正規店での定価購入を待ち続けるよりも、信頼できる中古販売店で状態の良い個体を探すほうが早く手に入る可能性が高い状況です。次の買い方を検討する際は、保証の有無や付属品の完全性もあわせて確認しましょう。

価格・相場情報の取扱について

検証日:2026年09月

本記事の価格・相場は執筆時点(2026年09月時点)の参考値です。為替・市況により変動するため、購入・売却の判断は最新情報をご確認のうえ行ってください。

よくある質問

Q. チューダー ブラックベイ54 ラグーンはなぜ買えないと言われるのですか

正規店への入荷本数がもともと少なく、既存顧客向けのウェイティングリストが中心となっているためです。一見客が店頭で購入できる機会は限られており、中古市場での購入を検討する人が増えています。

Q. 通常版のブラックベイ54とラグーンブルーは何が違うのですか

通常版は黒ダイヤルに黒アノダイズドアルミベゼルと3連ブレスの組み合わせです。ラグーンブルーはサンドテクスチャーの青系ダイヤルにミラーポリッシュベゼル、5連のジュビリー風ブレスレットという構成で、デザインの方向性が異なります。

Q. 37mmのサイズはレディースにも向いていますか

37mmという小ぶりなケースとラグ幅20mmのバランスから、性別を問わないユニセックスなサイズ感として評価されています。手首の細い人でも重さや存在感を持て余しにくいのが特徴です。

Q. 中古相場はどのくらいですか

約¥750,000〜¥1,200,000というレンジで取引された例が確認されていますが、2025年後半〜2026年前半にかけての情報であり、現在の実勢を断定するものではありません。購入時は最新の相場を個別に確認してください。

総括:ラグーンブルーは「生涯の伴侶」になり得るか

ラグーンブルーは、COSC認定の上に自社基準を重ねる機構、シリーズ初のサンドテクスチャー文字盤、そして1954年のオリジナルから引き算された設計思想という3つの実物を通じて、Black Bayシリーズの中でも独自の立ち位置を築いているモデルです。

MOMOMO

「最もオリジナルに忠実」という謳い文句を鵜呑みにするのではなく、無分目盛ベゼル・小径クラウン・37mmという具体的な要素に分解して確認できたことで、この時計の設計思想がより明確に見えてきたと感じています。

Chronos Journey Scoreで見た評価も、機構とデザインが高評価、維持費と資産価値がやや慎重という構図でした。この凸凹こそが、ラグーンブルーという1本の個性を正確に映し出していると言えるでしょう。万能ではないからこそ、向く人・向かない人がはっきり分かれるモデルでもあります。

購入を検討する際は、以下のチェックリストで自分の優先順位を確認してみてください。

  • ラグーンブルーはBlack Bay 54の青系ダイヤルで2025年6月発表
  • 同じ青系のTUDOR Blueとは型番もベゼル素材もブレスも別物
  • ムーブメントはCal.MT5400で自社製のCOSC認定を取得
  • TUDORはCOSC規格よりさらに厳しい独自基準を課している
  • Master Chronometer(METAS)認定のモデルではない点に注意
  • サンドテクスチャー文字盤はシリーズで初採用された質感表現
  • ミラーポリッシュベゼルは美観重視だが傷つきやすい弱点がある
  • 37mm・ラグ幅20mm・厚さ11.2mmの小ぶり薄型プロポーション
  • T-fitクラスプなら工具を使わず装着感を微調整できる
  • 1954年のRef.7922から防水性能とムーブメントが大きく進化
  • 国内定価は2025年6月から2026年4月まで3段階で改定
  • 正規店は入荷が少なくウェイティングリスト中心の流通が続く
  • 中古・並行輸入では定価より高値で取引されることがある
  • 5年間の譲渡可能保証があり登録や定期点検は不要
  • 購入前は後悔ポイントと買い方の選択肢を確認してから判断したい

美観と道具性のトレードオフ、そして正規店の品薄という現実を受け止められるなら、ラグーンブルーは長く付き合える一本になり得ます。反対に傷つきにくさや価格の安定性を最優先するなら、通常版やTUDOR Blueも含めて選び直す価値があるでしょう。

編集部としては、機構と歴史の裏付けがしっかりしているからこそ、見た目の華やかさだけで判断せず、後悔ポイントと買い方の選択肢まで確認したうえで決めてほしいと考えています。

もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

時を旅するツールとして、機械式腕時計を中心とした高級ウォッチのめくるめく世界を、マニアックに情熱的に旅していきたいと思います。
ブライトリングのナビタイマー B01クロノグラフ41を所有。欲しい腕時計は、ポラリス・デイトなど。
ぜひ、「クロノジャーニー」で、一緒に高級腕時計の世界を楽しみましょう!

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