こんにちは、クロノジャーニーのmomomoです。
実は私、ナビタイマー(Navitimer)のクロノグラフを初めて押したとき、「引っかかって押せないのかな」と思いました。するとブティックの店員さんから「もっと強く押してください」と言われました。そのとおりにしたら、たしかに硬いけれど押せたのです。
答えは単純で、ナビタイマーの操作は「3つの段・2つのプッシャー・1つのベゼル」さえ分かれば足ります。覚えるのは、リューズ(時計の横のつまみ)の3つの段です。あとは、クロノグラフを動かす2つのボタンと、回して使うベゼル(文字盤を囲む枠)だけです。
回転計算尺は、使えなくても時計として困りません。
この記事では、取扱説明書の手順と、私のつまずきを分けて書きます。つまずきは、所有するブライトリング(Breitling)のB01 クロノグラフ 41での話です。魅力や選び方はナビタイマーとはにまとめているので、ここでは操作と注意に絞ります。
- 取扱説明書どおりのリューズ操作と日付合わせ
- クロノグラフの押し方と、硬いプッシャーとの付き合い方
- 回転計算尺の目盛りの読み方と、公式の例題
- 3気圧防水の注意と、長く使うための点検
ナビタイマーの使い方|リューズと日付合わせ

時計を着ける前に、リューズが何段あって、それぞれ何を動かすのかを知っておくと安心です。各部の名前から入り、巻き上げ、時刻合わせ、日付合わせの順に進めます。
各部の名前と役割

ナビタイマーで触る場所は、3種類しかありません。リューズは時計の横にあるつまみ、プッシャーはクロノグラフを動かす2つのボタン、ベゼルは文字盤を囲む回せる枠です。
リューズは、引き出す段によって役割が変わります。ブライトリングのB01 クロノグラフの取扱説明書では、押し込んだ位置1が通常の位置です。位置2は日付合わせ、位置3は針合わせの段になります。
プッシャーは、リューズの上下に2つあります。2時の位置にあるAがスタートとストップ、4時の位置にあるBがリセット(針をゼロに戻す操作)です。
文字盤には、1周60秒の秒針に加えて、30分積算計と12時間積算計が付いています。積算計とは、経過した分や時間を小さな針で数える部分のことです。
ここまでを、2026年10月時点の公式情報として表にまとめました。リューズは「非ねじ込みロック式」で、ねじ込み式ではありません。ねじ込んだりゆるめたりする操作は、B01にはありません。
| 部位 | 役割 |
|---|---|
| リューズ(位置1) | 通常の位置。押し込んだ状態 |
| リューズ(位置2) | 日付合わせ |
| リューズ(位置3) | 針合わせ(時・分) |
| プッシャーA(2時位置) | クロノグラフのスタートとストップ |
| プッシャーB(4時位置) | クロノグラフのリセット |
| ベゼル | 回転計算尺。両方向に回る |
EMIRI覚えることが多そうで、どこを押せばいいのか不安になります。



場所は、リューズ、2時と4時のプッシャー、ベゼルの4か所だけです。押す順番は、後の章で手順どおりに紹介します。
ここからは、私のB01 41での感想です。リューズは比較的小さく、汗で指先が湿っているときは回しにくく感じます。パイロットの手袋をはめたままでは、操作できないのではないでしょうか。
操作とは別の話ですが、夜光塗料(暗い場所で光る塗料)も控えめです。暗闇では、針や時刻の目印を読み取りにくい時計だと思います。ここに添えた写真は、私のB01を斜め上から撮ったもの(筆者撮影)で、プッシャーとリューズ周りの様子が分かります。
巻き上げと時刻合わせの手順
時計を手にした最初の日にすることは、巻き上げと時刻合わせです。取扱説明書の順番を、そのまま3つの手順にしました。
- リューズを時計回りに約40回転させて、巻き上げる
- リューズを位置3まで引き出し、針を進めて時刻を合わせる
- リューズを位置1まで押し戻す
巻き上げでは、リューズを時計回りに約40回転させます。取扱説明書では、時刻を合わせる前にこの巻き上げを済ませる流れです。なお、この時計は満巻きの状態から約70時間(2026年10月時点の公式情報)動きます。
時刻は、位置3で針を進めて合わせる流れです。針が午前0時を通ると、日付が1回ジャンプします。
これは午前0時を通った合図で、午前と午後を取り違えたときの手がかりにもなるでしょう。日付そのものの送り方は、次の章で詳しく書きます。
精度の目安も押さえておきましょう。取扱説明書には、公的な検定機関COSCの基準で、日差(1日に進む・遅れる秒数)がマイナス4秒からプラス6秒とあります。これが、精度の目安になります。
最後の押し戻しも、忘れないでください。位置3や位置2に引き出したままだと、リューズが出っぱなしになります。
公式は、リューズを常に完全に押し込んでおくよう案内しているのです。理由は、防水の章で書きます。



順番は、巻き上げ、針合わせ、押し戻しの3つです。位置1に戻したら終わり、と覚えておけば迷いません。
手順の出典は、ブライトリング公式の取扱説明書(B01クロノグラフ46/43/41共通)です。日本語で読めるのはクイックスタートだけで、本編と計算尺の項は英語などで書かれています。この記事は、その内容を日本語に要約したものです。
日付合わせの手順と避けたい時間帯
日付は、位置2と位置3を組み合わせて合わせます。取扱説明書の手順を、そのまま3つにしました。
- リューズを位置2まで引き、時計回りに回して、日付を「合わせたい日の前日」にする
- リューズを位置3まで引き、針を進めて0時を通し、日付を1回ジャンプさせる
- そのまま時・分を合わせて、リューズを位置1に押し戻す
前日に合わせるのは、0時を通すと日付が1日進むからです。前日に合わせてから0時を通せば、目当ての日付に着地するというわけです。
さて、日付には、もうひとつ大切な注意があります。それが時間帯です。
B01の取扱説明書には、日付を触ってはいけない時間帯の記載がありません。が、同じブライトリングの別の公式文書には、数字つきで書かれています。
| 出典 | 避けるよう案内された時間帯 |
|---|---|
| B01 取扱説明書 | 記載なし |
| ブライトリング公式コレクションのよくある質問 | おおよそ午後9時から午前3時 |
| 『ナビタイマー オートマチック38/41取扱説明書』 | 午後8時から午前3時 |
公式のよくある質問は、おおよそ午後9時から午前3時の間は、日付を設定しないよう案内しています。日付を切り替える仕組みが動いているときに無理に変えると、故障の原因になるためです。(出典:ブライトリング公式コレクションFAQ)
オートマチック38/41の取扱説明書は、午後8時から午前3時の間に、カレンダー修正と針の逆戻しを避けるよう書いています。針の逆戻しとは、針を反時計回りに回すことです。(出典:ブライトリング『ナビタイマー オートマチック38/41取扱説明書』)



結局、何時に触るとだめなんですか?



公式の文書でも、数字が少し違います。ですから、いちばん広い午後8時から午前3時は日付に触らない、と決めておけば迷いません。
避ける時間を広めに取っても、困るのは夜遅くに日付を直せないことくらいです。時計を傷める危険と比べれば、安い代償だと私は考えています。夜に日付のずれに気づいたら、午前3時を過ぎるまで待ってから直すのが安全です。
ナビタイマーのクロノグラフの使い方


クロノグラフは、時計に付いたストップウォッチです。押す順番の基本から、私が戸惑った硬いプッシャー、日常での出番まで書きます。
スタート・ストップ・リセットの基本
押すのは、2時位置のAと4時位置のBの2つだけです。取扱説明書にならって、この記事では2つのプッシャーをAとBと呼びます。順番さえ覚えれば、難しくありません。
1回だけ計るときは、Aで開始、Aで停止、Bでゼロ戻しの順です。止めたあとは、時間・分・秒に加えて、4分の1秒まで読み取れます。
| 操作 | 押すプッシャー | 針の動き |
|---|---|---|
| 計り始める | A | クロノグラフ針が動き出す |
| 止める | A | 針が止まり、経過時間を読める |
| ゼロに戻す | B | 針がゼロに戻る |
合計の時間を計りたいときは、止めては動かす計り方もあります。Aで計り始め、Aで中断し、もう一度Aで再開する流れです。
これを繰り返して、最後にAで完全に止めたあと、Bでリセットするのが取扱説明書の手順です。リセットは、いつも「止めてから」と覚えてください。



動いているときにBを押してもいいのですか?



取扱説明書の手順は、Aで止めてからBです。この順番で覚えておくのが安全です。
読み方は、秒針が1周60秒で、30分積算計が経過した分、12時間積算計が経過した時間を数えます。この3つの針を合わせて読む形です。
三針モデルには、この操作そのものがありません。違いは、仕様の章で触れます。
私がいちばん好きなのは、計っている最中の針の動きです。1分たつごとに、30分積算計が1目盛りだけ、ぴょこっと動きます。
この動きがかわいいと感じます。聞いた話では、機械の中の歯車が1分に1回だけ、積算計の歯車とかみ合うためだそうです。
なお、プッシャーが濡れているときは押さないでください。理由と注意は、防水の章で書きます。
プッシャーが硬いのは故障ではない


冒頭の話を、もう少し詳しく書きます。初めて押したとき、何かが引っかかっていて押せないのだと思いました。壊れているのかと思ったほどです。
ブティックの店員さんから「もっと強く押してください」と言われ、そのとおりにすると、ようやく押せました。たしかに、結構硬いボタンでした。
ボタンが細いので、押すときに指へ食い込む感じもあります。写真は、ケースの側面とプッシャーを着けた状態で撮ったもの(筆者撮影)で、ボタンの細さが分かると思います。
その後、タグ・ホイヤー(TAG Heuer)の新しいクロノグラフ機構「エバーグラフ」を、説明つきで触る機会がありました。特徴のひとつは、軽い押し心地だそうです。あの軽さに比べると、ナビタイマーのプッシャーは、昔ながらの硬いプッシャーなのだと感じます。
では、硬いと感じたら故障を疑うべきでしょうか。取扱説明書には、プッシャーの硬さの目安が書かれていません。
どのくらいの力なら正常なのか、私は把握していません。分かるのは、私の個体は強めに押せば動いた、ということだけです。
硬いというだけで故障と決めつけるのは、早いと私は思います。が、どこまでが正常かを断言できる材料は、私の手元にもありません。
押しても動かないときや、押したあとに戻らないときは、強さの問題ではなく点検の話です。その場合は、この後の点検の章で書く正規サービスに相談してください。



強く押して、壊れたりしませんか?



私の個体は、強めに押して動きました。が、動かないままなら無理をせず、店頭か正規サービスに見せてください。
不思議なもので、慣れてくると、あの硬い手応えが癖になってきます。初日に戸惑ったとしても、少しずつ指が覚えていくはずです。
日常でクロノグラフを使う場面
日常でクロノグラフを使う場面は、正直なかなかありません。ストップウォッチなら、スマホにも付いているからです。それでも、一度だけ使ってみたことがあります。
かなり行列ができている人気のラーメン店でのことです。一組の客が席に着いてから、食べ終えて出るまでに、どのくらいかかるのか。
そんな話題になり、ほかの客の滞在時間をクロノグラフで計りました。自分たちの時間は、スマホで計りました。
結果は、だいたい同じ時間でした。ふつうに時間を計るだけなら、スマホで十分です。
B01には12時間積算計があり、長い時間も計れます。が、同じ時間に別のラップ(途中の時間)も計りたいときは、手首のクロノグラフが多少は役に立つかもしれません。
取扱説明書には、止めては動かして時間を足していく計り方があります。合計の時間だけを知りたい場面に向いた機能です。ただ、そういう場面が毎日あるかといえば、そうでもないでしょう。
いえ、使い道が少ないから無意味、と言いたいのではありません。ナビタイマーは、趣味優先の世界の時計だと私は思います。
必要だから押すのではなく、押したくて押す。そんな付き合い方を楽しむのが、気楽でよい態度ではないでしょうか。
スマホを取り出さなくても、手首を見るだけで経過が分かります。しかも、ふだんの時刻も同じ文字盤で読めます。この手軽さは、クロノグラフ付きの時計ならではの良さでしょう。
回転計算尺の使い方を例題で覚える


ベゼルに刻まれた目盛りが、ナビタイマーのアイコンである回転計算尺です。目盛りの読み方を押さえたうえで、取扱説明書の例題を3つ見て、日常での試し方まで書きます。
外側と内側の目盛りの読み方


回転計算尺は、いわば円形の計算尺です。自動で答えを出す機械ではなく、目盛りを自分で合わせて読む道具になります。
ナビタイマーは、1952年に航空機オーナー・パイロット協会(AOPA)の依頼で開発されたクロノグラフが始まりです。電卓のない時代には、航空機の操縦に関わる計算に実際に使われたと聞きます。
目盛りは、位置で覚えるのがいちばん簡単です。外側(回転ベゼル側)の目盛りは、距離、マイル毎時、フィート、ガロンなど、時間によって変わる量を表します。
内側(文字盤側)の目盛りは、分と時間です。取扱説明書の英文は、外側と内側の呼び方が箇所によって揺れているため、この記事では位置で書きました。
| 目盛り | 位置と意味 |
|---|---|
| 外側の目盛り | 距離・マイル毎時・フィート・ガロンなど |
| 内側の目盛り | 分・時間 |
| MPHの矢印 | 内側の60分の位置。グラウンドスピード(地面に対する速度)の指標 |
| 赤い「10」 | 内側にある単位指標 |
| 「36」 | 内側にある秒指標。3600秒=1時間を表す |
| Naut・Stat・KM | 外周の換算表示。海里・法定マイル・キロメートル |
ベゼルは両方向に回り、刻みのある外縁をつかんで回します(出典:ブライトリング公式コレクションFAQ)。ただし、ベゼルが濡れているときは回さないでください。詳しくは防水の章に書きました。



どっちが回るのですか? 外側ですか、内側ですか?



回るのは外側のベゼルで、内側は文字盤に固定されています。外側を回して、内側の数字と合わせる道具です。
さて、ここで白状しておきます。回転計算尺は、まだ使えていない・・・というのが私の正直なところです。アイコンでありながら、計算は電卓のほうが便利なので、実際に使ったことはありません。
建築現場や設計の経験の中で、回すタイプではない直線の計算尺なら見たことがあります。数十年前は、建築の仕事で実際に使われていたのでしょう。それを腕時計に収めたのは、持ち運びという意味で画期的な発想だったと思います。
使えていない私が目盛りの解説をするのは、少し気が引けます。が、使えなくても、先人の苦心と歴史が詰まっていると思うだけで、所有欲は満たされるわけです。機構の仕組みを楽しむ、4つの柱でいう「機構の解体」の入口として、この目盛りを眺めるのもよいと思います。
なお、取扱説明書の計算尺の項は英語で書かれています。この記事の説明は、ブライトリング『取扱説明書』計算尺の項の日本語要約です。写真は、私のB01のベゼルの目盛りを正面から撮ったもの(筆者撮影)です。
掛け算・割り算・速度を例題で試す
ここでは、取扱説明書の例題を3つに絞って、目盛りの合わせ方を書きます。私は計算尺をまだ使えていないので、取扱説明書の手順を読み解いた説明です。
私はこのように認識しています。ここに書いたことが必ずしも絶対的に正当なものとは限らないということを、ご了承ください。
1つ目は掛け算で、7×12です。答えは84になります。
- 外側の12を、内側の赤い「10」に合わせる
- 内側の7の外側にある数字を読む
- 外側の目盛りに「84」と読める
2つ目は割り算で、120÷4です。答えは30になります。
- 外側の120を、内側の4に合わせる
- 内側の「10」の外側にある数字を読む
- 外側の目盛りに「30」と読める
目盛りに出てくるのは、数字の並びだけです。84なのか8.4なのかといった桁は、自分で見当をつけます。120のような大きな数も、目盛りでは12のように、ゼロを省いた並びで合わせる形になります。
3つ目は速度です。104マイルを35分で進んだときの速さを、時速にします。
外側の104を、内側の35分の位置に合わせます。そのうえで、MPHの矢印の外側にある数字を読むと、約178マイル毎時です。
最後に、所要時間の逆算を1つ。取扱説明書は、486マイルを時速156マイルで進む場合の時間を、187分(3時間7分)と示しています。合わせ方は速度の例題の逆の考え方ですが、読む位置は取扱説明書の図で確かめてください。
答えは、必ず電卓で検算しましょう。486÷156×60を計算すると、約187になります。178と187は似た数字なので、取り違えないように注意してください。
マイルをキロメートルに置き換えても、手順は同じです。計算尺は比の計算をする道具なので、単位をそろえれば解き方は変わりません。



7×12なら、電卓で84とすぐに出ますよね。



そのとおりです。が、目盛りで答えを探す感覚を知ると、道具としての面白さが分かります。
単位換算と為替なら日常でも試せる
日常で試すなら、単位換算がいちばん手軽な入口です。計算尺は、同じ比率を目盛りの上でずらして使う道具になります。換算は、その比率が決まっている計算ですから、相性がよい組み合わせです。
取扱説明書には、換算の例が載っています。60法定マイル(Stat)は、約52海里(Naut)で、約96.5キロメートル(KM)です。外周にNaut・Stat・KMの表示があるのは、こうした換算のためです。
為替の例もあります。1ユーロが1.20ドルのとき、40ユーロは48ドルです。要するに掛け算ですから、先ほどの掛け算と同じ仕組みで解けます。
円やリットルに置き換えて使うのは、公式の例を読み替えた使い方です。その場合は、レートや換算の比率を自分で調べてから合わせます。
為替のレートは日々変わるので、その日の数字で合わせ直しが必要です。海外旅行で現地の値段を円に直すとき、といった場面が考えられます。
もうひとつ大切なのは、小数点の位置です。目盛りは数字の並びを教えてくれますが、桁は教えてくれません。48なのか4.8なのか、自分で決める道具だと思っておくと、取り違えを防げます。



使い方は分かりましたが、いつ使うのか分かりません。でも、持っているだけで楽しそうです。



それで十分だと思います。使えなくても恥ずかしくありません。
まとめると、計算そのものは電卓のほうが便利です。回転計算尺は、使えなくても時計として成り立ちます。使ってみたいなら、まず換算から試すのがよいと思います。
初めての人が知っておきたい仕様と注意点


操作の次は、取り扱いで差が出るところです。防水、サイズ、モデルの違い、点検の順に書きます。数値は、2026年10月時点の公式情報です。
3気圧防水でしてよいこと・避けること
ナビタイマーの防水は、3気圧(30メートル)です。ただし「30メートルだから泳げる」と読んではいけません。
ブライトリング公式のよくある質問によると、雨や水しぶき、短時間の偶発的な水には耐えます。が、水泳、シュノーケリング、いかなる形の水没にも対応しません。
公式は、ナビタイマーを航空計器のウォッチで、ダイバーズウォッチではないと説明しています。取扱説明書も、ケースが1950年代のモデルに忠実な複雑な造りのため、水中での活動に向かないと書いています。防水の表示は、主にほこりと水しぶきから守るための目安なのです。
| してよいこと | 避けること |
|---|---|
| 雨の中を歩く | 水泳 |
| 水しぶきがかかる | シュノーケリング |
| 短時間、偶発的に水がかかる | 水没させる |
| 常にリューズを完全に押し込む | 濡れたまま操作する |
操作にも注意があります。リューズは、常に完全に押し込んでおきます。
そして、濡れているときは、リューズ、プッシャー、ベゼルのどれも動かしません。取扱説明書でも、濡れた状態での操作は絶対にしないよう書かれています。
入浴やサウナについては、公式に明記がありません。水没は不可で、使用温度が0〜50℃と決まっているため、その範囲から外れる場所には着けないのが安全です。
手洗いも同じで、公式に明記がないため、断言はできません。水がかかる前に外すのが安全です。



雨の日は大丈夫ですか? 手を洗うときは?



雨は大丈夫ですが、手洗いは外してからにしましょう。濡れた手で、リューズやプッシャーを触らないことも大切です。
繰り返し水に浸けてよいのは、5気圧以上のモデルだけです。私は3気圧と聞くと、少し心配になります。200メートル防水との違いは、ナビタイマーとクロノマットの違いで詳しく比べています。
41・43・46mmのサイズと厚さ


操作に関わるサイズの目安を、表にしました。B01 クロノグラフには、直径41mm、43mm、46mmの3種類があります。出典は、B01 41の公式ページと、43mm・46mmの公式ページです。
| 項目 | 41mm | 43mm | 46mm |
|---|---|---|---|
| 直径 | 41mm | 43mm | 46mm |
| 厚さ | 13.6mm | 13.69mm | 13.95mm |
| ラグ幅(ストラップ例) | 22mm | 22mm | 24mm |
| バックル(ストラップ例) | 18mm | 18mm | 20mm |
厚さの差は、41mmと46mmでも0.35mmです。直径が5mm違うのに比べると、厚みはほとんど変わりません。ラグ幅とは、ベルトをつなぐ部分の幅のことで、46mmだけ24mmと広くなっています。
私が持つのは41mmで、細腕にちょうどよい大きさです。ナビタイマーは大きめの時計という印象がありますが、41mmは小ぶりに収まります。
サイズが変わると、操作の感覚も変わります。41mmでは、リューズも小ぶりになるため、汗で湿った指では回しにくく感じました。大きなモデルのほうが扱いやすいかどうかは、私は試していないので分かりません。
ブライトリング公式の個別ページには、各モデルの寸法が載っています。ブライトリング公式のナビタイマー B01 クロノグラフ 41を見ながら、手首の太さと比べてみてください。数字だけでは分かりにくいので、店頭で実際に着けて、リューズやプッシャーに指が届くかも確かめておくと安心です。
41mmと43mmのどちらを選ぶかは、別の記事で扱っています。写真は、41mmを手首に着けた様子(筆者撮影)です。
三針・GMTとクロノグラフの違い
ナビタイマーには、クロノグラフのほかに、三針のオートマチック41とGMT41があります。三針は、時・分・秒の3本の針で時刻を示す時計で、プッシャーも積算計もありません。違いを表にしました。
| 項目 | オートマチック41(三針) | B01 クロノグラフ41 | GMT41 |
|---|---|---|---|
| ムーブメント | キャリバー17 | キャリバー01 | キャリバー32 |
| パワーリザーブ | 約38時間 | 約70時間 | 約42時間 |
| 厚さ | 10mm | 13.6mm | 11.65mm |
| 第2時間帯 | なし | なし | あり(24時間表示) |
ムーブメントとは、時計の心臓部にあたる機械のことです。キャリバーは、そのムーブメントの型番にあたります。パワーリザーブは、満巻きから動き続ける時間のことです。
3つのモデルは、3気圧防水と、1時間に28,800回の振動、非ねじ込みロック式のリューズ、回転計算尺、日付窓が共通しています。つまり、計算尺の使い方は、どのモデルでも同じというわけです。
大切なのは、プッシャーがあるのはクロノグラフだけだという点です。三針には、クロノグラフ用の「AでスタートBでリセット」という操作が存在しません。そのぶん、覚えることは減ります。
三針の日付合わせには、オートマチック38/41の取扱説明書に書かれた、午後8時から午前3時を避ける案内が当てはまります。GMTの第2時間帯の合わせ方は、機種ごとの取扱説明書で確かめてください。
相場や中古の見方は、この記事では扱いません。気になる方は、ブライトリングナビタイマーの資産価値と相場の推移をご覧ください。
長く使うための点検とお手入れ
さて、長く使うために必要なのは、防水の部品を守ることです。取扱説明書が示す目安は、ガスケットの交換と防水チェックの2つになります。
防水の要は、ガスケットと呼ばれる、すき間をふさぐゴムのパッキンです。取扱説明書によると、ガスケットは、汗、塩素水、海水、化粧品、香水、ほこりで劣化します。そのため、原則2年ごとの交換と、年1回の防水チェックが推奨されています。
- ガスケットは原則2年ごとに交換する
- 防水チェックは年1回受ける
- 使用温度は0〜50℃の範囲に収める
- 濡れているときは、リューズ・プッシャー・ベゼルを動かさない
日々の習慣としては、濡れているときに触らないこと、リューズを完全に押し込むことが基本です。巻き上げと日付合わせも、前の章の手順を守るのがいちばんでしょう。取扱説明書は、生涯の伴侶として付き合うための、扱い方の説明書でもあるわけです。
最新の取扱説明書は、ブライトリング公式サイトの取扱説明書のページ(user-manuals)で読めます。点検や修理は、同じサイトのサービスの案内から依頼できます。年1回の防水チェックを、正規サービスに頼むのが具体的な行動です。
防水は、ガスケットの状態に左右されます。取扱説明書は、2年ごとの交換と年1回の防水チェックを推奨しています。
私自身は、まだオーバーホール(分解掃除)に出したことがありません。費用やベルト交換、保証については、ナビタイマーのベルト交換とオーバーホールの費用と保証に所有者の目線でまとめました。ここでは、操作と日々の扱いに絞ります。
防水チェックと2年ごとのガスケット交換を押さえておけば、水しぶきまでの時計として、無理なく付き合えます。4つの柱でいう「生涯の伴侶」として長く付き合うなら、点検は避けて通れません。
よくある質問
Q. ナビタイマーの日付を早送りしてはいけない時間帯はありますか?
B01の取扱説明書に、この時間帯の記載はありません。公式は、質問集でおおよそ午後9時から午前3時、オートマチックの取扱説明書で午後8時から午前3時を避けるよう案内しています。迷ったら、午後8時から午前3時は日付に触らないのが安全です。
Q. 3気圧防水のナビタイマーは、雨の日や手を洗うときも大丈夫ですか?
雨や水しぶき、短時間の偶発的な水には耐えますが、水泳やシュノーケリング、水没には対応しません。手洗いは公式に明記がないため、水がかかる前に外すのが安全です。リューズは常に完全に押し込み、濡れているときはリューズ・プッシャー・ベゼルを操作しないでください。
Q. 回転計算尺は、使えなくても困りませんか?
困りません。計算尺は目盛りを自分で合わせて読む道具で、答えは自動では出ませんし、計算そのものは電卓のほうが便利です。私もまだ使えていませんが、公式の例題や単位換算から試せば入口になり、使えなくても時計として成り立ちます。
Q. 初めてパイロットウォッチを着ける人は、ナビタイマーの何に気をつければいいですか?
いちばんは、濡れているときに触らないことと、防水を水しぶきまでと心得ることです。日付は午後8時から午前3時を避け、防水チェックは年1回が目安です。プッシャーが硬くても故障と決めつけず、押しても動かないときは正規サービスに見せてください。
まとめ:ナビタイマーの使い方の要点
ナビタイマーの使い方は、リューズの3つの段、2つのプッシャー、1つのベゼルに絞れます。日付は避ける時間帯を守り、水には近づけない。この2点が、初めての一本を長く使うコツです。



ちょっと前置きが長くなりましたが、最後に要点をまとめておきます。ナビタイマーの全体像はナビタイマーとはにもあるので、あわせてご覧ください。
- リューズは押し込んだ位置1が通常で、位置2が日付、位置3が針合わせの段だと覚える
- 巻き上げはリューズを時計回りに約40回転させて行い、時刻合わせの前に済ませておく
- 日付は合わせたい日の前日に送り、針を進めて0時を通し、日付を1回ジャンプさせて合わせる
- 午後8時から午前3時は日付の修正と針の逆戻しを避け、迷ったらこの時間帯は触らない
- クロノグラフは2時位置のプッシャーで開始と停止、4時位置のプッシャーでゼロ戻しにする
- 加算して計るときは停止と再開を繰り返し、最後に完全に止めてからリセットのプッシャーを押す
- プッシャーが硬く感じても故障と決めつけず、初めは少し強めに押して動くかを試してみる
- 回転計算尺は外側が距離などの量、内側が分と時間の目盛りだと位置で覚えておくと迷わない
- 計算尺は自動で答えが出る道具ではなく、目盛りを自分で合わせて読む道具だと知っておく
- 取扱説明書の例題7×12は、外側の12を内側の10に合わせて内側の7の外側を読む
- 3気圧防水は雨や水しぶきまでが目安で、水泳や水没には向かない時計だと最初に心得ておく
- 濡れているときは、リューズ・プッシャー・ベゼルのどれも動かさないと決めて習慣にする
- ガスケットは原則2年ごとに交換し、防水チェックは年1回受けるのが取扱説明書の目安
- 使用温度は0〜50℃で、範囲から外れる入浴やサウナには着けないほうが安全と考える
- 三針モデルにはプッシャーも積算計もなく、計算尺の使い方はクロノ付きと同じだと知っておく
取扱説明書どおりに扱えば、ナビタイマーは初めての一本でも日常で迷わない、頼れる相棒です。計算尺はまだ使えていませんが、使えなくても所有の物語として成り立ちます。硬いプッシャーも、慣れれば癖になる手応えで、長く付き合う楽しみのひとつになるでしょう。
操作がつかめたら、次は点検や選び方の記事も読んでみてください。ベルト交換とオーバーホール、クロノマットとの違い、資産価値の見方を、それぞれ別の記事にまとめています。気になるところから読み進めると、より長く楽しめます。








