ナイトバーチ降臨|グランドセイコー白樺黒が表現する日本の美意識

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グランドセイコー黒白樺(ナイトバーチ)
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グランドセイコー白樺黒モデル「SLGH017」を知っていますか? グランドセイコーの人気モデル「白樺」の新たなバリエーションとして登場し、「ナイトバーチ」という愛称でも呼ばれる逸品です。

私自身、グランドセイコーの時計に魅了されるようになってから、この夜の白樺林をモチーフにしたブラックダイヤルの深遠な美しさに惹かれてきました。従来の白樺モデルとは異なる素材と色使いで表現される日本の美意識は、時計愛好家として見過ごせない魅力があります。

グランドセイコー白樺黒「ナイトバーチ」は、単なる色違いモデルではなく、ブライトチタンの採用や独自の仕上げ技術、最新鋭のメカニカルムーブメントによって、白樺モデルとは異なる個性と価値を持っています。

この記事でわかること
  • グランドセイコー黒白樺「ナイトバーチ」の基本情報と特徴
  • 通常の白樺モデル(SLGH005)との5つの決定的な違い
  • エボリューション9デザインが表現する日本の美意識と技術力
  • ブライトチタンの特性と軽量化による着用感の向上

高級機械式時計としてのスペックだけでなく、日本の自然美や職人技、独自の美意識を腕に纏える価値とは何か。この記事では、グランドセイコー白樺黒の魅力を多角的に解説し、その本質に迫ります。

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目次

グランドセイコー白樺黒「ナイトバーチ」が表現する日本の美学

 グランドセイコーの最新コレクション「エボリューション9」から登場した黒白樺モデルは、日本の自然美を腕時計に昇華させた逸品です。夜の白樺林をモチーフにしたブラックダイヤルの「ナイトバーチ」の魅力に迫ります。

グランドセイコー黒白樺(ナイトバーチ)
image: クロノジャーニー作成

黒白樺モデルSLGH017の基本スペック

グランドセイコーの黒白樺モデル「SLGH017」は、2021年に登場した白樺モデル「SLGH005」に続く、エボリューション9コレクションを代表する一本です。公式には「夜の白樺林」をモチーフにしたモデルと説明されており、時計ファンからは「ナイトバーチ」という愛称で親しまれています。

基本スペックを見ていきましょう。ケースサイズは横40.0mm、縦47.0mm、厚さ11.7mmと、現代の標準的な男性用腕時計のサイズ感。重量は114gとなっており、白樺モデルより約64g軽量化されています。これは後述するケース素材の違いによるものです。

防水性能は日常生活用強化防水(10気圧)で、シャワーや短時間の水泳程度なら問題ありません。ムーブメントにはメカニカルキャリバー9SA5を搭載し、パワーリザーブは約80時間と3日以上の駆動を実現。これはグランドセイコーの最新技術の粋を集めた自慢のムーブメントです。

希望小売価格は1,463,000円(税込)と、白樺モデルより約20万円高いプレミアム価格が設定されています。この価格差に見合う価値とは何か、じっくり見ていきましょう。

スペック表を見ただけでも白樺モデルとの違いが分かるね。特に重量差は実際に着けると大きな違いになりそうだ!

夜の白樺林をイメージした文字盤の魅力

黒白樺モデルの最大の特徴は、その名の通り「夜の白樺林」をイメージしたブラックダイヤルです。白樺モデルのシルバーダイヤルとは対照的な漆黒の文字盤に、白樺の樹皮を模した立体的な型打ちパターンが施されています。

このパターンは、グランドセイコースタジオ雫石と同じ岩手県に位置する平庭高原の白樺林からインスピレーションを得ています。約400ヘクタールの広大な面積に約31万本もの白樺が自生するこの場所は、昼と夜で全く異なる表情を見せるのです。

白樺モデルが昼間の明るい白樺林を表現しているのに対し、黒白樺は夜の闇に浮かび上がる白樺の姿を表現しています。漆黒のダイヤル上に浮かび上がる白樺の凹凸模様は、闇夜に月明かりが照らす森のような神秘的な雰囲気を醸し出します。

また、エボリューション9コレクションの特徴である多面カットを施した堂々とした針と、中心に溝の入った立体的なインデックスが、このダイヤルデザインにアクセントを添えています。視認性と美しさの両立は、実用時計としてのグランドセイコーの哲学を体現しています。

白樺モデルSLGH005との5つの決定的違い

同じ白樺モチーフを持つSLGH005とSLGH017ですが、実は色違い以上の違いがあります。その決定的な違いを5つのポイントでまとめました。

1つ目はケース素材の違いです。白樺モデルがステンレススチールであるのに対し、黒白樺モデルはブライトチタンを採用。これにより約30%の軽量化を実現しています。

2つ目は文字盤デザインの違い。白樺モデルの銀色文字盤は昼間の白樺林をイメージしているのに対し、黒白樺は夜の白樺林をイメージしたブラックダイヤルです。同じ型打ちパターンでも印象は大きく異なります。

3つ目は秒針のデザインです。白樺モデルではブルースチールの秒針がアクセントになっていますが、黒白樺では全体のモノトーンデザインを際立たせるため、ブルースチール秒針は採用されていません。

4つ目は価格の違い。黒白樺モデルは約20万円高い設定となっています。これはブライトチタンの素材コストやサロン限定という希少性が影響しています。

5つ目は入手経路です。黒白樺モデルはグランドセイコーブティックおよびグランドセイコーサロン限定モデルとなっており、一般の時計店では取り扱いがありません。

ブライトチタンが生み出す軽量感と高級感

黒白樺モデルの最大の特徴の一つは、ケース素材に採用された「ブライトチタン」です。これはグランドセイコー独自のチタン合金で、通常のチタンと同様の軽さを持ちながら、標準的なステンレススチールよりも約2倍硬く、傷がつきにくい特性を持っています。

白樺モデルと同じケースサイズながら、重量は178gから114gへと大幅に軽量化されています。この64gの差は実際に腕に着けると驚くほど体感できる違いで、長時間の着用でも疲れにくさという実用性を高めています。

また、ブライトチタンは通常のチタンよりも白くて美しい素材であり、適切な表面仕上げを施すことでステンレスに劣らない輝きを放ちます。熟練の研磨師によるザラツ研磨が施されることで、グランドセイコーならではの上質な光沢を実現しています。

さらに、チタンはアレルギー反応が極めて少ない素材としても知られており、金属アレルギーを持つ方にも安心して使用いただけます。高級感と実用性を両立させた素材選択は、グランドセイコーの細部へのこだわりを表しています。

ブライトチタンの軽さは着けてみると本当に驚く!ステンレスモデルと比べて1日中つけていても疲れにくいのが最大の魅力だね。

エボリューション9デザインの進化したスタイル

黒白樺モデルが属する「エボリューション9コレクション」は、グランドセイコーの次世代を担う新しいデザインコードに基づいています。従来の「セイコースタイル」を発展させた「エボリューション9スタイル」は、腕時計の本質を追求するGSの精神が形になったものです。

このデザインコードは「審美性の進化」「視認性の進化」「装着性の進化」という3つの方針に基づいています。特に「光と陰の間の美」という日本の美意識を中心に据え、光と陰のコントラストだけでなく、その中間に存在する豊かなグラデーションの表現にも注力しています。

黒白樺モデルでは、多面カットを施した堂々とした針や、中心に溝の入った立体的なインデックスによって視認性が向上。さらに、低い重心で設計されたケースと、ケース径の1/2以上の広い幅で適度な厚さをもった安定感のあるブレスレットにより、手首にしっかりとフィットする装着感を実現しています。

エボリューション9スタイルは、9つのデザイン要素(ケース形状、インデックス、針など)を厳密に定義しており、黒白樺モデルはその美学を完璧に体現しています。威風堂々としたデザインながら、日本的な繊細さも併せ持つ、まさに次世代のグランドセイコーの顔となるモデルです。

職人技が光るザラツ研磨とディテール表現

グランドセイコーを語る上で欠かせないのが「ザラツ研磨」と呼ばれる独自の研磨技術です。これは熟練の職人が手作業で行う鏡面仕上げ技術で、歪みのない完璧な鏡面を実現します。黒白樺モデルでも、このザラツ研磨による美しい仕上げが随所に施されています。

特にブライトチタンは通常のチタンと比較して研磨が難しい素材とされていますが、グランドセイコーの職人技によって鏡のような美しい仕上げを実現。ケース側面やベゼルの一部に施された鏡面仕上げは、光を完璧に反射し、周囲の景色を歪みなく映し込みます。

また、ケースの表面には繊細なヘアライン仕上げも併用されており、ザラツ研磨による鏡面部分との対比が美しいコントラストを生み出しています。これらの異なる仕上げの組み合わせによって、静かで調和のとれた光のグラデーションが実現されています。

文字盤の白樺模様も職人技の賜物です。型打ちによって生み出される立体的なパターンは、白樺の樹皮の質感をリアルに再現。黒地に浮かび上がるこのパターンは、光の角度によって表情を変え、見る者を飽きさせません。

黒白樺の入手方法と知っておくべき限定性

グランドセイコー黒白樺モデル「SLGH017」は、一般の時計店では取り扱いのない「グランドセイコーブティック」および「グランドセイコーサロン」限定モデルとなっています。このような限定モデルは生産数も限られている場合が多く、入手難易度が高いことを認識しておく必要があります。

購入を検討される場合は、お近くのグランドセイコーブティックやグランドセイコーサロン認定店を訪れるのがおすすめです。全国の主要都市に店舗が展開されていますが、事前に在庫状況を確認することをお勧めします。

公式オンラインショップでも取り扱いがありますが、人気モデルのため品切れになることもしばしば。価格は1,463,000円(税込)となっています。通常の白樺モデルより約20万円高い設定ですが、ブライトチタンの採用や限定性を考えれば納得できる価格と言えるでしょう。

また、ストラップのバリエーションも豊富に用意されており、標準のブライトチタンブレスレットだけでなく、クロコダイルストラップも追加オプションとして選べます。色は黒、こげ茶、紺のほか、日本の伝統色を用いた「舛花色」「柳茶色」「煉瓦色」「絹鼠色」といった特別なカラーもラインナップされています。

限定モデルであることから、将来的な価値の上昇も期待できるポイントです。コレクションや投資の観点からも魅力的な一本と言えるでしょう。

グランドセイコー白樺黒の実力を支える技術と日本の審美眼

グランドセイコー黒白樺(ナイトバーチ)
image: クロノジャーニー作成

ナイトバーチの魅力は外観だけではありません。その内部に秘められた先進技術と日本の美意識が融合し、真の実力を生み出しています。独自のムーブメントから着用感、コレクター評価まで、様々な角度から黒白樺の本質に迫ります。

キャリバー9SA5が実現する精度と80時間駆動

黒白樺モデルの心臓部には、グランドセイコーの最新鋭メカニカルムーブメント「キャリバー9SA5」が搭載されています。このムーブメントは2020年に誕生した革新的な機構で、従来のメカニカルムーブメントの常識を覆す性能を実現しています。

最大の特徴はツインバレル(二つの動力ぜんまい)を採用している点です。これにより従来の約2倍の高トルクを確保しながら、デュアルインパルス脱進機との連動によって80時間(約3日間)の連続駆動を実現しています。週末に外して月曜日に再度装着しても、時間調整なしで使用できる実用性の高さは特筆に値します。

また、精度面でも優れた性能を発揮します。静的精度は平均日差+5秒~-3秒という高精度を誇り、しかも従来よりも慣性モーメントの大きいてんぷを搭載することで、より安定した精度を実現。10振動(毎時36,000振動)という高振動設計も、精度の安定性に寄与しています。

さらに、独自の水平輪列構造によって薄型化も達成。複雑な機構を備えていながら、ケースの厚さを11.7mmに抑えることに成功しています。裏蓋のシースルー設計から覗くムーブメントの美しさも、キャリバー9SA5の大きな魅力のひとつです。

腕時計のムーブメントって見た目だけじゃなく、実際の使い勝手に直結するんだよね。3日も持つパワーリザーブは本当に便利だと思う!

平庭高原の白樺林と時計デザインの関係

黒白樺モデルのインスピレーション源となったのは、グランドセイコースタジオ雫石と同じ岩手県に位置する平庭高原の白樺林です。約400ヘクタールという広大な面積に、約31万本もの白樺が自生するこの場所は、日本有数の白樺の群生地として知られています。

グランドセイコーのデザインチームは、この地を訪れる中で、昼間の白樺林と夜の白樺林の対照的な美しさに着目しました。昼間は白く輝く樹皮が特徴的な白樺も、夜になると月明かりに照らされて浮かび上がる姿はまた違った神秘性を帯びます。

白樺モデル(SLGH005)のシルバーダイヤルで表現されたのが昼間の白樺林なら、黒白樺モデル(SLGH017)のブラックダイヤルで表現されたのは夜の白樺林。自然のコントラストをそのまま時計デザインに落とし込んだコンセプトは、日本の四季や自然を大切にする文化を反映しています。

文字盤に施された型打ちパターンは、白樺の樹皮の不規則な凹凸を繊細に再現。この質感表現は、自然物をそのまま模倣するのではなく、その本質を抽象化して表現するという、日本の伝統的なデザイン手法にも通じるものがあります。

光と陰の間の美を追求するGSの哲学

エボリューション9コレクションのデザイン哲学の中心にあるのが、「光と陰の間の美」という日本独自の美意識です。これは、光と陰を対照的な存在とみなす西洋的な二元論と異なり、それらを共存させる中で生まれる繊細なグラデーションや中間的な美しさを重視する考え方です。

この美意識は日本の伝統的な建築や空間デザインにも見られます。障子を通して射し込む柔らかな光や、縁側が作り出す内と外の中間的な空間など、明確な境界線よりもその間の微妙な移ろいを大切にする感性です。

黒白樺モデルでは、この哲学が様々な形で表現されています。まず、ブラックダイヤルに白樺パターンが施されることで生まれる光と影のコントラスト。また、ケースにはザラツ研磨による鏡面仕上げとヘアライン仕上げが組み合わされており、光の反射の仕方に繊細な変化をもたらしています。

さらに、多面カットされた針やインデックスは、光の当たる角度によって表情を変え、見る位置や光源の変化に応じて豊かな光のグラデーションを生み出します。これらの要素が組み合わさることで、単なる時計以上の、見る者の感性に訴えかける芸術作品のような存在になっているのです。

着用感と普段使いの実用性について

黒白樺モデルの着用感は、同じデザインながらケース素材がステンレススチールからブライトチタンに変更されたことで、白樺モデルと比較して大きく向上しています。約30%の軽量化により、長時間の着用でも手首への負担が少なく、つけていることを忘れるような快適さを実現しています。

ケースサイズは横40.0mm、縦47.0mm、厚さ11.7mmと、現代の男性用腕時計としては標準的なサイズ感。大きすぎず小さすぎないバランスの取れたプロポーションにより、さまざまな手首のサイズに適合します。日本人の平均的な腕周りを考慮したサイジングとも言えるでしょう。

また、エボリューション9スタイルの設計思想により、腕にフィットする装着感も特徴です。低い重心で設計されたケースと、ケース径の1/2以上の広い幅で適度な厚さをもった安定感のあるブレスレットによって、腕の動きに自然に追従します。

実用面では、10気圧防水やスーパールミナスペイントを施した針とインデックスによる暗所での視認性確保など、日常使いに適した機能も充実。ブライトチタンは耐腐食性に優れており、汗や水に強いため、アクティブなシーンでも安心して使用できます。

フォーマルからカジュアルまで幅広いスタイルに対応できるデザインも、普段使いの腕時計として高い実用性を示しています。

コレクターから見た黒白樺の価値と評価

時計コレクターの間で黒白樺モデルの評価は非常に高く、特にその希少性とデザイン性に注目が集まっています。グランドセイコーブティックおよびグランドセイコーサロン限定モデルという位置づけは、市場での流通量を限定的にし、コレクターズアイテムとしての価値を高めています。

国内外の時計フォーラムやSNSでは、「ナイトバーチ」の愛称で呼ばれ、人気の高い逸品として認識されています。特に海外のコレクターからは、日本の美意識を体現した「Japanese Watchmaking」の代表例として高い評価を得ており、西洋の高級時計とは一線を画す存在として注目されています。

コレクション価値の観点からは、白樺モデル(SLGH005)と対になるペアコレクションとしての魅力も大きいポイント。昼と夜、光と闇という対比を表現した2つのモデルを揃えることで、グランドセイコーの美学をより深く理解することができます。

また、エボリューション9コレクションの初期モデルという歴史的な位置づけも、将来的な価値の上昇を期待させる要素です。グランドセイコーの歴史において、エボリューション9スタイルは大きな転換点となるデザイン革新であり、その初期の代表作としての評価は今後も高まる可能性があります。

限定モデルとしての希少性も大きな魅力だね。将来的に価値が上がる可能性も考えると、投資としての側面もあるかもしれない。

グランドセイコー雪白モデルとの比較

グランドセイコーの文字盤表現として有名なモデルに、「雪白」ことSBGA211があります。スプリングドライブを搭載したこのモデルは、別名「スノーフレーク」と呼ばれ、黒白樺と同様に熱狂的なファンを持つモデルです。両者を比較してみましょう。

まず、文字盤表現の違いが顕著です。雪白が長野県の信州時の匠工房周辺の雪景色をモチーフにしているのに対し、黒白樺は岩手県の平庭高原の白樺林がモチーフ。どちらも日本の自然美をインスピレーション源としていますが、表現方法は全く異なります。

次にムーブメントの違い。雪白はスプリングドライブ「キャリバー9R65」を搭載し、黒白樺はメカニカル「キャリバー9SA5」を搭載。スプリングドライブの滑らかな秒針の動きと、メカニカルの振動する秒針の動きという大きな違いがあります。

価格帯にも差があり、雪白が814,000円(税込)なのに対し、黒白樺は1,463,000円(税込)と約1.8倍の価格設定。この差は、ムーブメントの違いやケース素材、エボリューション9という新しいデザインコードの採用などによるものです。

両モデルとも日本の美意識を体現した素晴らしい時計ですが、雪白がよりクラシカルでオーソドックスな印象なのに対し、黒白樺はより現代的でスポーティな印象を持っています。選ぶ際は、ムーブメントの好み、予算、そして何より見た目の印象を重視するとよいでしょう。

ナイトバーチが最高の相棒となる3つの理由

グランドセイコー黒白樺「ナイトバーチ」がその持ち主の最高の相棒となる理由は、大きく分けて3つあります。

1つ目は唯一無二のデザイン性です。夜の白樺林をイメージしたブラックダイヤルは、他に類を見ない独自性を持っています。型打ちによる立体的な白樺パターンと漆黒のダイヤルのコントラストは、見る角度によって表情を変え、所有する喜びを日々もたらしてくれるでしょう。

2つ目は卓越した機能性です。約80時間の長いパワーリザーブを持つキャリバー9SA5の精度と信頼性、ブライトチタンによる軽量かつ頑丈なケース、10気圧防水といった実用的な機能が、日常から特別な日まで幅広いシーンで活躍します。美しさと機能性の両立は、グランドセイコーならではの哲学でもあります。

3つ目は日本文化を体現する存在感です。グランドセイコーが追求する「光と陰の間の美」という日本独自の美意識や、細部にまで行き届いた職人技は、身に着ける人に日本のものづくりの誇りを感じさせてくれます。自国の優れた技術力と美的センスを腕に纏う満足感は何物にも代えがたいものです。

これら3つの要素が相まって、黒白樺モデルは単なる時計を超えた、長く付き合える「相棒」としての存在感を放っています。時間を告げる道具としてだけでなく、人生の様々な瞬間を共に刻む特別な存在となることでしょう。

グランドセイコー白樺黒が語る日本の美意識と職人技

グランドセイコー黒白樺モデルを通して見えてくるのは、現代の腕時計に込められた日本の美意識と卓越した職人技の結晶です。単なる時間を告げる道具を超え、文化的価値を持つ工芸品としての側面を持っています。

まず特筆すべきは日本の美意識の表現です。「光と陰の間の美」という日本独自の感性は、黒地に浮かび上がる白樺の型打ちパターンや、ザラツ研磨と繊細なヘアライン仕上げの対比など、様々な形で表れています。自然をそのまま模倣するのではなく、その本質を抽象化して表現する手法は、日本美術の伝統にも通じます。

また、職人技の面でも妥協のない追求が見られます。熟練の技術者による精密な部品加工、研磨師によるザラツ研磨、複雑な型打ちダイヤルの製作など、機械では再現できない人の手の温もりが時計の隅々に行き渡っています。

黒白樺モデルは、グローバル化が進む現代において、日本の伝統と革新の融合を体現しています。最先端のムーブメント技術と伝統的な美意識、精密機械工学と手作業による仕上げ。これらの一見相反する要素が見事に調和していることこそ、グランドセイコーの真髄とも言えるでしょう。

時計を超え、日本の美学と技術の結晶として、黒白樺モデル「ナイトバーチ」は末永く愛され続ける価値を持つ逸品です。

総括:グランドセイコー白樺黒が語る日本の美意識と職人技

ここまでグランドセイコー黒白樺モデル「SLGH017」について、そのデザイン、技術、価値についてさまざまな角度から見てきました。振り返ってみると、この腕時計は単に高級機械式時計というだけでなく、日本の自然や美意識、そして職人技が凝縮された芸術品と言っても過言ではありません。

最後に、今回の記事内容のポイントをまとめます。
  • グランドセイコー黒白樺モデル「SLGH017」は「ナイトバーチ」という愛称で呼ばれる
  • 夜の白樺林をイメージした独特のブラックダイヤルが特徴的
  • ケース素材にブライトチタンを採用し、白樺モデル比で約30%軽量化を実現
  • 最新鋭のメカニカルキャリバー9SA5を搭載し、約80時間の長時間駆動を実現
  • エボリューション9スタイルを採用した次世代デザインコードを体現
  • 光と陰の間の美という日本独自の美意識を表現している
  • ザラツ研磨やヘアライン仕上げなど、熟練の職人技が光る
  • グランドセイコーブティック・サロン限定モデルで希少価値が高い
  • 価格は1,463,000円(税込)で白樺モデルより約20万円高い設定
  • 日本の平庭高原の白樺林がデザインのインスピレーション源
  • 白樺モデル(SLGH005)とはケース素材、文字盤色、秒針デザインなどが異なる
  • 10気圧防水など実用面での機能も充実
  • 時計コレクター間でも評価が高く、コレクション価値も期待できる
  • 雪白モデル(SBGA211)とは異なるデザイン哲学とムーブメントを持つ
  • デザイン性、機能性、文化的価値の三位一体がこの時計の魅力
グランドセイコー黒白樺モデル「SLGH017」は、夜の白樺林をイメージした独特のデザインと最新技術を融合させた逸品です。エボリューション9スタイルの美学と日本の職人技が見事に調和し、時計としての機能性と芸術性を両立させています。

グランドセイコーの魅力をさらに深く知りたい方は、他のモデルについても探ってみると良いでしょう。特に、同じ白樺モチーフでありながら昼の表情を表現した「SLGH005」や、スプリングドライブを搭載した「SLGA009」も、それぞれ異なる魅力を持っています。

また、日本の四季や自然をモチーフにしたグランドセイコーの様々なモデルは、時計としての機能を超えた文化的価値を持つものばかりです。機械式時計への興味がさらに広がることでしょう。

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この記事を書いた人

時を旅するツールとして、機械式腕時計を中心とした高級ウォッチのめくるめく世界を、マニアックに情熱的に旅していきたいと思います。
ブライトリングのナビタイマー B01クロノグラフ41を所有。
欲しい腕時計は、ポラリス・デイト、カーキフィールド・マーフ41㎜、フィフティファゾムス・バチスカーフ、グランドセイコー雪白など。
ぜひ、「クロノジャーニー」で、一緒に高級腕時計の世界を楽しみましょう!

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